やはり身近な存在といえば「漢字圏」


 海外就労の目的によって、どこの国が良いのかは皆さんによって異なってくると思います。

 私自身でいいますと、これから世界の中心になるであろうという思いだけで「上海」を選びました。2005年当時、中国はオリンピック、万博という世界的イベントを控え、上海が世界経済の中心として注目されはじめた頃でした。世界中から優秀なビジネスマンが集うであろう経済の中心地で私もチャレンジしたいと考えました。

 漢字圏という括りでいうと、韓国、中国、台湾、香港があてはまります。これら漢字圏はお箸の食文化を持つこと、そして文字通り漢字を公用語として使用することが主な特徴です。日本人にとっては、漢字圏であることは、大きなアドバンテージでもあります。韓国語や中国語ができないくても、漢字での表記を見ればある程度の意味は想像できます。また漢字圏の人たちは、日本語の学習もスムーズなため日本語が堪能な人も多いのです。

 

-身近だけど繊細な関係の中国、韓国。

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Shanghai China

 文化的にも地理的にも日本に最も近い国。特に中国は日本最大の貿易相手国でもあります。この二つの国では、現地で働く日本人の需要が非常に高いところでもあります。中国で活躍する経営者の中には、お父さんやおじいさんなどが昔、満州に住んでいたなどの特別な思い入れから中国を選ばれたという方もおられます。

 韓国に進出している日本企業は2200社(2013年)、中国は13,000社(2015年現在)にもなります。この2カ国は隣国である反面、歴史的背景もあり我々日本人にとっては非常に繊細な関係でもあります。昨今の訪日観光ブームのように一気に好景気が押し寄せることもあれば、国内で反日の風潮が高まれば一気にその波は引いていくのも特徴的です。2012年の反日デモの際には、韓国や中国から日本へ訪れる観光客が激減しました。歴史観や政治の影響を受けやすいのです。

2012年8月までは月間30万人台を維持してきた。ところが、あの反日デモを境にして、同年9月以降は月間20万人台に激減した。また、年間で見ても年々減少の一途だ。上海万博があった2010年には日本から373万人が中国を訪れたが、11年には366万人(前年比1.8%減)、12年には352万人(前年比3.8%減、10年比で5.6%減)となった。09年までは、訪中客の多さは日本が圧倒的だったが、それ以降は韓国に取って代わり、日本からの中国訪問の積極さは、徐々に弱まる傾向にある。実際、筆者も日中を往復するフライトで、今年は日本人観光客を見ることはほとんどなくなった。

引用元:ダイヤモンドオンライン

 中国には現在、日本人が13万人住んでいるといわれています。上海には約4.5万人、北京には1万人以上。韓国には3.6万人(2013年)。これら大都市においては、日本人はほぼ不自由なく生活ができます。日本人経営の日本料理店も沢山ありますし、日系のデパート、スーパー、美容室もあちこちにあります。生活に関しては、ほぼ不自由もなく暮らせるのではないかと思います。
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-知っておきたい中国と台湾、そして香港は同じではないこと

 意外にも我々日本人にとって盲点なのが、この三つの国と地域が全く違った性質を持ち合わせているということです。

 中国は中華人民共和国。歴史的な背景はここでは省略します。中国では共通語は北京語(普通語)、書く文字は簡体字を使用します。テレビをつけるといまだに反日映画が流れてたりします。しかし実際には日本の電化製品や日本文化が好きな人もたくさんいます。ご存知の通り広大な土地を有し、地域によって人々の性格や生活スタイルも異なります。共産党一党独裁のため、自由な思想や発言は禁じられることもあり、インターネットの規制もあります。北京や上海、広州など沿岸部の人々は海外に出かけたことのある人も多く比較的洗練された印象です。それに比べ、内陸部の人たちは素朴な印象で、反日運動が始まればどちらかというと洗脳されやすいのも内陸の人たちです。しかし本来は純粋で優しい人たちです。

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 台湾は、中華民国。言語はビジネスでは北京語と同じ発音ですが書く文字は繁体字。台湾人は世界一親日な人々といっても過言ではありません。台湾のお年寄りは特に日本人への印象が良いみたいです。レストランなどで日本人を見かけると優しく話しかけてきたりもします。日本語ができる人も多く、道を尋ねれば日本語で教えてくれることも珍しくありません。東北の震災時には、台湾人の募金額が話題になりましたよね。文化のみならず、企業体質も日本の影響を大きく受けています。

 そして香港。公用語は広東語、または英語です。書く文字は繁体字です。香港はかつてイギリス領であったことから中華圏の中で最も欧米の文化を受けた地域といえます。外資企業への優遇制度などがあり、多くの外国企業を誘致してきました。香港の人々は非常に洗練されたイメージがあります。ファッションもお洒落ですし、中華系の人々の中でも最も流行に敏感な人たちです。中華圏で活躍する芸能人の多くが香港を拠点にしています。

繁体字(はんたいじ、繁體字、拼音: fántǐzì)または正体字(せいたいじ、正體字、拼音: zhèngtǐzì)は、中国語において、系統的な簡略化(簡化)を経ていない筆画が多い漢字の字体を指す。特に中華人民共和国の一連の「文字改革」政策による簡体字(簡化字)との対比によりこう呼ぶ。現在では主に中華民国統治下の台湾のほか、中華人民共和国の特別行政区である香港・マカオで使用され、中華圏外の華人コミュニティーでも見られる。日本でいう「旧字体」に近いが同じではない。字体や用字法は地域ごとに異なる点が見られ、1980年代以降、それ以前に活字でよく見られた字体よりも筆写体に近づいたものが規範とされる。

引用元:Wikipedia繁体字

 このように、この3つの国と地域では生活環境も人の性格もビジネスもスタイルも全く異なっているのです。

 日本を訪れた観光客を見て、中国人、台湾人、香港人の区別を皆さんはできますか?

 実はこれ、じーっと観察しているとできるようになります。中国に長く住んでいる人はほぼ一瞬で9割がた見分けがつくんです。まずは言葉です。広東語を話しているのか北京語なのか。広東語を話すならばほぼ香港人とみて間違えありません。一部、中国の広東省の人も広東語を話す人もいますが、その場合は微妙に北京語が混じってたりします。しかしそもそも北京語と広東語の区別がわかりませんよね!?。とりあえず「ニーハオ」「シェイシェイ」と言われたら中国人か台湾人です。広東語では英語で「Hi!」「Hello!」、「多謝(ドーチェ)」などといいます。そして次のチェックポイントは動作です。台湾人はおとなしい中華人だと思ってください。日本の文化に倣ってきたところもありますので列を乱そうとはしません。すこしのんびりした中華人といったところです。そして比較的物静かです。女性のファッションは自己主張よりも「かわいい」を好みます。

 中国には、世界の工場として多くの日本企業が進出してきましたが、近年はご存知の通り人件費の高騰などもありベトナムや日本への回帰が話題になっています。一方で中国の急激な経済成長は台湾、香港にも恩恵をもたらしました。今後は製造拠点としてだけではなく、中華系富裕層を対象としたビジネスがますます盛んになるであろうと考えられます。

 2014年、2015年現在は中国、台湾、香港から多くの観光客が日本を訪れています。「爆買い」という言葉も生まれその消費欲は日本経済にも恩恵をもたらしています。その要因は、なんといっても「円安効果」だと私は考えています。今後、たとえ円高やあらゆる要因で、訪日客が減少したとしても、日本製へのブランド力は衰えることないでしょう。日本を訪れることなく購入できるインターネット販売へさらに顧客は流れていくのではないかと思います。中華系の人々を対象としたビジネスはますます広がりを見せていくものと思います。

 

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