“うまい・安い”日本食を広める・・連日満席のシンガポールしゃぶしゃぶ店


FOCUS-ASIA.COM 10月13日(火)21時1分配信
【引用元:この記事の著作権は、FOCUS-ASIA.COMに帰属します。】

2013年にシンガポールにオープンしたしゃぶしゃぶ屋『東屋』は手頃な価格でしゃぶしゃぶ食べ放題を提供。現地駐在の日本人なら誰でも一度は行った事があると言っても過言ではないほどの人気店だ。現在はしゃぶしゃぶ屋の他に2店舗を展開している。

オーナーは31歳で1号店をオープンした土屋東洋氏。お話を伺った。

アメリカの大学を卒業後、中国に語学留学しそのまま現地採用で日系企業の営業として働いてきた経験をもつ。

「留学時代は休みのたび北米、中南米をバックパッカーでまわっていました。
父が海外志向が強く辺境の地も含めて60か国以上まわっている人だったので、その影響もあると思います。
大学卒業後は中国で日系企業の営業として働いていたのですが、30歳くらいで起業した父を見て育ってきたので、自分も30歳を前に『何かやらなければ』という思いがずっとありました。

なぜシンガポールを選んだのだろうか?

「『これからは東洋の時代』と父がつけてくれた名前もあり、アジアというのは決めていました。」

中国も注目をされている時期だったが、6年間住んできた中国は選ばなかった。

「実際に住んでみてわかったのですが、中国はなかなか一筋縄ではいきません。外国人が中国で中国人を相手にビジネスをするにはリスクが高いと感じました。

東南アジアの国は3ヶ月くらいかけてバックパッカーでまわったことがあるのですが、やはりこれからは活気づいているASEANだと思いました。そしてASEANのどこで始めるかなのですが、外国人が起業しやすいのはシンガポールでした。」

技術もなく販売ルートもない中で、一からの起業は想像以上に難しかったが、現地で知り合いになった友人達のほとんどが飲食関係の人だった。

「日本料理屋は今は世界のどこへ行ってもあります。そしてどんどん増えています。
食が多様化する中で、食の国境がなくなってきている。
日本人も50年前はお米だけだったのが、今は日常的にパン、コーンフレーク、パスタと食べますよね。
歴史を見ても文明化した地域、経済的に発展した地域の食が広まっています。日本食も今以上にもっともっと広まると思いました。」

しかしシンガポールには既に日本料理屋はたくさんあり競争は厳しい。

「ご縁に恵まれて最高級のA5ランクの黒毛和牛を一頭買いできるルートを紹介していただきました。」

その最高級の黒毛和牛を食べ放題のしゃぶしゃぶとして4000円をきる価格で提供。シンガポールでは驚きの価格だ。これが大当たりし、評判をよぶ。オープン当初はお客は日本人が多かったが、ローカルのお客も増えてきている。
日本のしゃぶしゃぶのスタイルの他に、キムチスープや豆乳スープを用意、薬味を自分で入れて好みの味を作る事ができる。

「みなさんに楽しんでもらえたらいいです。日本の本来のしゃぶしゃぶを知ってもらいながら、各自で好みにアレンジしておいしく食べていただくのが一番です。」

ローカルの人には日本酒も人気だそうだ。
「アルコールを飲む方の割合は日本人の方が圧倒的に多いのですが、日本酒を飲む方の割合はローカルの方が多いです。
日本人が『イタリアンやフレンチにはワイン』、と思っているように『日本食には日本酒』と思われているようです。」

現在はこのしゃぶしゃぶ屋の他に180席の居酒屋とフードコート内にかつ丼やカレーを販売する店を展開している。一号店をオープン後わずか2年半だ。

「シンガポールはマーケットが小さいので、同じしゃぶしゃぶ屋を何店舗も出すのではなくて、違う業態で出店をしています。」

オープン以来、現在も閉店まで毎日店に入って接客をしている。忙しい日は店に泊まり込むこともあるそうだ。

「シンガポールには高くておいしいお店はたくさんありますが、手頃な価格でおいしくて雰囲気の良いお店はなかなかないです。
『うまい、安い』に国境はないです。みんな嬉しい。これを目指しています。」

今後はシンガポール国内にさらに数店舗、そして将来的には近隣諸国にも広げていきたいと計画している。『うまい、安い』は嬉しい。これからどんな業態の店舗をオープンしてくれるのか楽しみだ。

(取材・編集 RH)

 



(Visited 117 times, 1 visits today)