中国のMobikeがいよいよ日本上陸 〜実際に利用してきた私が感じる課題〜


 Mobikeは、中国で昨年頃から爆発的にシェアを伸ばしているレンタル自転車サービスです。

 中国でのシェア自転車はもはや社会現象になっています。成都市では電車利用者が250万人/日いるのに対し、「Mobike」の利用者は300万人/日にも及ぶそうです。上海では地下鉄利用者の51%が乗車前後に自転車シェアリングを利用しています。北京だけで30万人の利用者がおり、バス利用者の81%がバスに乗る前に自転車シェアリングを利用しているとのことです。

 私も中国では大変お世話になっています。

 なんといっても、低価格に加え、返却する駐輪場の指定が無く、目的地で乗り捨てできるのが大きな特徴と言えます。自転車にGPSを搭載し、乗りたい自転車を検索できるばかりか、QRコードのスキャンで解錠します。このサービスの詳細は「中国の「シェア自転車」が便利すぎてヤバい!」を参照してください。

しかし、私はこのサービズが日本へやってくることには、ちょっと疑問を持っていました。

 

①どう利益をだしていくのか

 中国政府の後押しと現時点では投資家に支えられたサービスであること。経営状態はいまのところ赤字と聞いています。採算云々よりも中国の自転車問題が先立っており、中国政府がこのベンチャーサービスをバックアップしているのが現状です。今回、札幌での事業開始にあたり発表された料金は30分50円。自転車のパンクや故障など2,3年後にはメンテナンス費用なども膨らんでくるでしょうし、この料金体型からどのように利益を出していくのかは、運営側も見えていないのではないかと思います。日本の自治体やスポンサー企業が付いてくると違う展開も見えてくるかもしれませんが。

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②GPSに抵抗がある日本人

 GPSを使った便利なサービスは海外ではどんどん普及しており、GPSにより近隣のタクシーを呼び出すのも中国では当たり前のように普及しています。先日、東京のタクシー会社が試験的に始めたそうですが、日本人の中にはGPSを使用することで個人情報が流出しないか、自分の居場所が知られることへの不安を抱く人も少なくないと私は感じていました。そこが懸念材料で、これまでGPSを使った便利なサービスの普及が日本では遅れたのではないかというのが私の見解です。

 

③駐輪スペースがフレキシブルに確保できるか

 三つ目の懸念材料は、自転車の駐輪スペースです。このシェア自転車の最大の特徴は、「どこでも好きなときに」手放せることです。本当にどこでも良いのです。ダメなのはマンションの区画内ぐらいです。ところが、日本では毎日のようにどんどん駅前の自転車が撤去されている状況。道も狭く、歩道に駐輪スペースもありません。先日、大阪の実家近くの病院へ行きましたが、自転車を停めるスペースがなく、撤去されないかびくびくしていました。日本の現状と照らし合わせて、このサービスの最大の特徴がどこまで活かせるのかに、私は疑問を感じてます。

 この点に関して、試験的に導入された札幌では、ドラッグストア事業を行う「サッポロドラッグストアー」、コンビニエンスストアチェーンのセイコーマートを運営する「セコマ」、白い恋人などを製造する菓子メーカー「石屋製菓」、ビル・不動産管理の「藤井ビル」など、地域に根ざした企業の協力のもとにMobike駐輪スペースを設置することに加え、多様な企業とパートナーシップを組む意向だそうです。

 さらに、「行政の私有地や民間企業パートナーのスペースにおける駐輪許可を発行することで、街中での自在な駐輪を実現する想定」とのこと。

 現時点、中国のように、「どこでも好きなときに」とまではまだいかないようなので、実際にこのサービスを利用してきた私からすると、今のところの利便性は、中国のそれと比べると50%ぐらいかなという印象です。

 
 実用的な問題点をあげると、

 利用開始時に、なかなかキーが解除できないと言う問題が時折起こります。大概はスムーズにいくのですが、自転車本体と利用者のスマホ、双方がGPSで位置関係を確認できたら、キーが解除される仕組みなので、時々起こる不具合により、数台の自転車で試し直したが、10分費やし結局ダメだった…なんてこともありました。中国各地の街並みで、夜の暗闇の中、自転車の横でスマホをいじりなにやら格闘する人を見掛けるのも当たり前の光景になっています。

 女性から聞こえてくるのが、重たいという声です。「壊れにくい」をモチーフにつくられた自転車であるため、今時のロードバイクのようにカーボンなど軽い素材ではできていません。がっしりとしたつくりで、自転車の中では重たい部類に属するため、上り坂はちょっときついという難点も。

 とは言え、使いこなせれば便利なサービスです。

 おそらく、外国人観光客、特に中国人の利用が期待できるだけに、そのマナーがどこまで守られるのかも注目です。スマホによる決済などは、日本ではまだまだ普及途上ですが、これは慣れれば問題ないと思います。やはり、駐輪スペースがどこまでフレキシブルになっていくのか、そしてこの事業自体で採算がとれるのか?。ここがポイントだと思います。

 最後に、上海でかわいいMobikeを発見。おそらく数万台に1台なのでは。

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 ディズニー仕様のこの自転車。タイミング良く乗り合わせると、なにか良いことが起こりそうですね。

 

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