なぜ今、アジアなのか?


 2020年東京オリンピック、パラリンピックの開催も決定し、ここ最近では海外からの観光客も急激に増加。日本国内では毎日ように「グローバル化」「グローバリゼーション」という言葉を耳にするようになりました。

 各種メディアが煽り立てることで、これまでに海外とは無縁だった人々までその必要性を感じ始めています。就職活動を目前に控えた大学生も夏休みを利用して英語を学ぶためにフィリピンなどへプチ留学するなど、外国語学習の必要性を感じ始めているようです。しかし、必要にかられて出て行くというのではなく、海外とりわけアジアの面白さに気がついている人はまだまだ少数派だと私は思います。

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 私がアジアをオススメする理由は以下の3点にあります。

 (1)距離的にも文化的にも近い

 (2)間違えなく巨大化するビジネスエリア

 (3)グローバルに活躍したいなら、アジアを知るべし

 一つ目の距離的な面では、私が拠点にしている上海までは大阪から飛行機で2時間ちょっと。朝9時の飛行機に乗れば、時差のマイナス一時間も含めて午後1時には事務所に到着することができます。距離的に近いということは、大きなメリットなのです。

 例えば中国では、ハンドキャリーを商いとしている日系企業も何社かあります。工場で部品が足りなくなると作業ラインがストップしてしまうなんて事も考えられますが、距離的に近いことで半日もあればこの問題は解決してしまいます。また、万が一急遽日本へ戻らないといけない場合などにも柔軟に対応できることと思います。最近では数多くのLCCが日本とアジア間を就航し、地方都市まで伸びています。

 文化的な共通点については、説明するまでもなくご理解いただけるかと思います。お米が主食であったり、お箸を使う食文化であったりといった親和性です。海外に出ると、そのありがたみを感じます。

 最近では、「ポスト中国」なんて言葉も耳にします。中国の次はどこだ!みたいな記事がメディアを賑わしています。東南アジアの楽しみなところは何と言っても若さです。東南アジアの平均年齢はなんと20歳代なのです!。若いということは素晴らしいことです。労働人口が多いということは、物を消費する人も多い。つまり経済が今後ますます活性化していくことを意味しています。この点については、だからアジアがおもしろい!で詳しくご紹介していきます。

 三つ目ついては、つまりはこれだけ楽しみなビジネスエリアなだけに世界中の国や企業が放っておくはずがないということです。

 世界中の企業がアジアでのビジネス展開を最重要課題に今後は展開していきます。そして、これからの真のグローバル人材像とは、アジアを抜きにして語れないということになります。近年のイノベーションが実はアジアから生まれてきているものも少なくないのです。例えば、ソーシャルメディアを利用したビジネス展開では中国や東南アジアの方が日本よりもはるかに進んでいます。圧倒的に若い東南アジアの人々からは新しいビジネスが次々に生まれているのです。

 

―注目なのは「アジア現地採用」

 日本は世界まれに見る少子高齢化社会を迎え、国内の経済活動の縮小は免れません。端的にいうと、「海外」というキーワードなしでは今後のビジネスは語れません。「海外」というとこれまでは貿易や商社、観光など一部の業界の人に関わるものだと思っていたものが、いまや、建設業、小売業、飲食業、教育産業、サービス業までどの業界でも「海外」というキーワード抜きでは将来性が見出せなくなってきました。そして経済成長著しい「アジア」各国には多くの日本企業が進出しています。

 毎日のように、皆さんもテレビや新聞で「アジア」の記事を目にすることと思います。実際に、ご自身や周囲の方々でアジア各国への出張に出かけたり日本国内でもアジアの人々と接するお仕事に携わる人が増えているのではないかと思います。ここ最近では、コンビニエンスストアやレストランの店員さんでも東南アジアの人が増えていると感じませんか?実は今年(2015年)の4月生では、ベトナムからの留学生が中国をはじめて追い抜いて、各国別の割合として1位になりました。実はつい5年ほど前までは日本にやってくる留学生の80%以上が中国、台湾、韓国で占められていました。

 それがベトナム、ネパールなど東南アジアからの留学生が急激に増加することで、受け入れる学校側の教育方針も大きく転換し始めています。このように日本を取り巻く環境はまさに激変しているとも言えるかと思います。そして、私たち日本人にとって「アジアで働く」ということ自体が、特別なことではなく一つの選択肢となってきているのです。九州の人が東京で転職するぐらいの感覚なのです。というと、言い過ぎかもしれませんが、実際に3時間以内でたどり着く海外、というと距離的なものではそういうことになりますよね。海外に対する身構えたものを取り外せば、まさに「アジア」が身近な存在になっているとお感じいただけるはずです。日本国内だけではなく、「アジア」というオプションに目を向けることで、ご自身の可能性もさらに広がっていくものと思います。

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Shanghai China

 外務省が在外公館などを通じて実施した「海外進出日系企業実態調査」の結果では,平成26年10月時点で海外に進出している日系企業の総数(拠点数)は,6万8,573拠点で,前年より4,796拠点(約7.5%)の増加となり,過去最多を更新しました。国別では中国3万2,667拠点(約48%),米国7,816拠点(約11%),インド3,880拠点(約5.7%),インドネシア1,766拠点(約2.6%),ドイツ1,684拠点(約2.5%),タイ1,641拠点(約2.4%)の順となっています。

 このように海外に拠点を置く日本企業は増加の一途をたどっているのです。これに伴い、あらゆる業種でアジアで働く日本人が必要とされています。皆さんの中には、いやいや現地の人でやっていけるのではないか、と考えている方もおられるかもしれませんが、日本人の代わりは日本人にしかできないこともあります。詳細は海外で成功する秘訣は“日本人らしさ”をご参考ください。そして、海外に拠点をおく企業の多くが、駐在員を送り込むことよりも日本人の現地採用を増やす傾向が見られます。これは経費の削減といった意味合いもありますが、アジアで今必要とされるポジションに見合った人材が社内では見つからないという事情もあるものと思われます。

 

―グローバリゼーションの時代だからこそ、求められるのは「アジアで働く」スキル

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 アジアで働くと、あらゆる問題や事件が次から次へと起こります。

 それは日本では遭遇したことのないもはや漫画の世界です。例えば中国で、とある企業と契約書を交わしました。翌週に連絡すと、その担当者は何を言わずに退職しており、新しい担当者曰くその契約書は前任者のもので私には関係無い、無効だと言ってきて白紙に戻ることもありました。インドネシアでは重要な会議中にモスクからお呼び出しです。礼拝が始まりメンバー全員が退出し会議は中断。礼拝から戻ると今度はケーキを広げお昼のおやつの時間が始まり、終わりの見えない会議に胃が痛くなくことも。

 しかし、それ以上に私がアジアを薦める理由は、「アジアでの経験」が今後のグローバル時代を生きるビジネスリーダーに最も必要だと考えるからだ。欧米など先進国からアジアの国のような新興国に成長市場がシフトし、ビジネスのスピードや環境が目まぐるしく変化する中では、過去の経験則に基づいた判断は通用しなくなってきている。それよりも、先が見えない中でいかにビジネスの種を発掘して、新たな発想でビジネスを創っていくかが大事なのだ。これは0から1を創る「イノベーション力」とも言える。
引用元:ITmediaエグゼクティブ「グローバル時代のビジネスリーダーに「アジアで働く」経験がなぜ必要か? (1/2)」

 
 このように新興国では予期せぬ問題や事件が頻繁に起こるわけで、それを完全に防ぐことは難しいと私は考えています。例えば、イスラム教徒に大事な会議だからお祈りはやめてくださいと強要すれば、その仕事を失うばかりか、今後私自身がインドネシア人と付き合っていくこともましてやビジネスをするなんて、到底許されるわけもありません。各国には、それぞれの風習や習慣があるわけで、それを尊重しながら未然にリスクを回避する能力を身につけなければなりません。他国の人々からすれば、日本人がレストランで隣席への迷惑を考え小声で話す姿は、滑稽に見えたりもするのです。

 21世紀は間違えなくアジアを中心に世界ビジネスは回ります。それは生産拠点としてだけではなく、今後は新興市場としても。アジアでの経験はあらゆる場面で今後生かされてくることでしょう。さらに、アジアでのビジネススキームが世界のスタンダードになる日がやってくるかもしれません。アジア抜きにして、グローバル時代のビジネスリーダーとして活躍していくことは難しい時代になりました。

 



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